デザイナーは、束見本をもとにジャケットや表紙のデザインデータをつくってくれます。デザイナーの方が間違うことはほとんどないのですが、私は自分の寸法表を持つようにしています。表紙は測っていないと見ただけではわからない寸法だし、データを印刷所に入れる前に確認したいからです。
ハードカバーの本のデザインを初めてデザイナーに依頼したとき、寸法を確認していなくて叱られたことがあります。「自分で確認せず、人まかせにするのですか」と。本をつくるのは、確認の連続です。おっしゃる通りだと思いました。
どぶの測り方がわからず、先輩に聞いたことがあります。どぶは浅いカーブになっており、定規をあてられないからです。そのときの方法がこれ。原始的というか・・・。何事もアイデアです。
束見本を見るといつも「こんなにきれいに表紙をくるむことは、私にはできないなあ」と思います。束見本は手作り。しわなく表紙をはり、はしをきれいにたたみ、見返しをはりつける。
編集は細かい仕事の積み重ねですが、本づくりはすべてが細かい仕事の積み重ね。多くの人に支えられていると思います。
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