3月11日です。
5年前のあの日、大きな揺れがいったんおさまったあと、テレビで見た津波と原発事故。何もかも、思いがけないことばかり。ふつうに暮らせることがこんなにありがたいことなのか、と思うと同時に本にできることをさがしていました。
そんなとき、宮城県出身の報道カメラマン、高橋邦典さんが帰国すると知り、お会いしました。高橋さんは帰国後、取材での怪我が悪化して入院していたのです。これから準備して東北に入ろうと思っていたという高橋さんに「写真をお待ちしています」と話したことを思いだします。

あの日のこと、と2冊

左は写真絵本。文章は横組で本は左開きです。右は言葉を読みやすいように縦組で、右開きです。

『「あの日」のこと』は3ヶ月後の6月に出版。何もなくなった土地やがれきの山とともに、人々の語る言葉と著者の言葉を忘れることはできません。
『「あの日」、そしてこれから」は、2012年11月に出版。2012年3月に高橋さんが再会した人々の言葉がおさめられています。いつ、どこで被災するかわからない私たち。もしかしたらその言葉は自分のつぶやきだったかもしれない、と思います。

あの日そしてこれから2

ジャケットをはずすと、違う写真が現れます。2012年の石巻市門脇小学校です。

あの日そしてこれから

お話をお聞きした方々の写真と言葉の間に、著者の出会った光景を紹介しています。

2013年新聞

2年後の新聞。「区切りじゃない忘れない」という言葉は、これからずっと意識しなければと思います。

ノンフィクションの本は、記録でもあります。時間と場所をこえられる本を次世代に残すことをめざし、3月11日を意識し続けようと思います。